WEBコミックをアーティストへの利益につなげる方法をDavid Revoy「Pepper&Carrot」から学ぶ

アーティスト
via: Philosophy - Pepper&Carrot

この記事は私の本サイトARMDroid.REDにて2016年7月16日に書いた「WEBコミックをアーティストへの利益につなげる方法をDavid RevoyさんのPepper&Carrotで学ぶ!」の加筆修正版です。

これまでいくつかのアーティストさんのWEBサイトを作ったりした際に、いくつか考えることがあったのでこちらでまとめてみました。

自分のコミック作品をWEB上に公開するのはすでに当たりとなっています。でも日本ではここ数年前から話題になった状態で海外ではもうかなり前から行われていることなのです。

現在いちばん有名なコミックポータルサイトはTapasticLINE WEBtoonですが、かつてはInkblazers というコミック総合サイトが有名でした。

2011年に誕生したこのサイトはコミック作品のWEB掲載はもちろん、プリントして単行本として売るシステムもあったのでアーティストにとってはまさに願ったりなサイトでした。

ところがInkblazersは2015年2月に詳細不明の資金難で閉鎖となってしまいます。

via: INKBlazers

その前年末に閉鎖が予告されて以来、多くの難民がTapasticに流れ着き、Tapasticは一躍巨大コミックサイトとなります。

しかしこの2つのサイトはアーティストにとってあまり利益をもたらすものではないと思います。

TapasticにはかつてPatreonのような支援システムがありましたが、「プレミアムコンテンツ(有料版)」の登場で無くなってしまいました。
他にあるのは広告収入ぐらいです。LINEのWEBtoonも無料閲覧公開で定期的にコンテストがあるのみです。

多くのコミックアーティストにとって自分の作品から直接恩恵を受けたいのであればやはり自分のサイトに作品を掲載することが一番ですが、まだ技術的に難易度が高いのが現状なのです。

Shilin HuangさんのCarciphonaのようなスタイルはかつての主流ですが、PHPやJavascriptを使い横スクロールで読むInkblazersと同じスタイルはプログラムのわかる方でないと作れません。

一方で、WordpressにはComicPressというテーマがあるのでこちらを使って作る方法もあります。

こちらは私もいくつか作成の経験があり、Wordpressのブログ投稿と画像投稿を一緒にしたスタイルなのでコミックに新しいページ(画像)を更新すればブログと同じように配信されるのでSEOとしても強力なコンテンツだと感じました。

その一方でWordpress特有のカスタマイズのやりにくさもあるので、やはりプログラムの判る方でないと自由なサイト作りが難しいと感じます。

しかし今日ではコミック掲載のスタイルをそれほど難しく考える必要はないと思っています。

現在はスマートフォンなどでの閲覧が主流なのでTapasticやWEBtoonのようにコミック画像を縦スクロールで掲載すればOKだからです。

フランスのアーティストDavidRevoyさんのコミック作品「Pepper&Carrot」は縦スクロールで閲覧する仕組みになっています。しかもサイト自体はデータベースのいらない無料のブログCMS「Pluxml」で作られており、コミックの掲載は自分のサイトonlyで支援にはPatreonなどを使用しています。

David Revoyさんはネットを利用することでアーティストとファンの間に従来からあった中間搾取をなくすことで作者とファンが直接恩恵を受けられるシステムを提唱してます。

via: Philosophy – Pepper&Carrot  

世になかには「漫画は雑誌や単行本と同じようにヨコ閲覧で読むものだ」と思っている方が日本には未だ多くいらっしゃいますが、自分のコミック作品を見てもらう方法なんていくらでもあるということに気付いて頭を柔らかくしてみてください。

様々な媒体で閲覧する側やサイトにアップロードする側双方ができるだけ負担のかからないような方法を選ぶのがベターです。

自分のコミック作品を多くの方に閲覧できて恩恵を受ける方法

  1. できるだけ自分のサイトやブログに掲載する。形式はタテに、とにかく制作・閲覧側双方の負担にならないような形式に。
  2. Patreonなどの支援システムを使い先行公開する。Patreonは日本からだと手続きが面倒なのでEntyファンティアなどを使うのも手です。
  3. TapasticやWEBtoonのようなポータルサイトはあくまでも宣伝として使う(後でまとめて掲載など)。SNSを利用してできるだけ自分のサイトへ誘導することを忘れずに。

David RevoyさんのPepper&Carrotは日本語版もあります。彼の理念も多くのアーティストに読んでもらいたいものなのでぜひ彼のサイトに足を運んでみてくださいね!